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  • 執筆者の写真バーチャルヤンキー紅威

企業VTuberと企業の関係について思う事

 




 という訳で、お久しぶりです。賭博に余念の無いバーチャルヤンキー紅威です。


 えー、今回は企業VTuberと企業の関係について思う事を書いていこうと思います。


 ご存知の方も多いかと思いますが、先日アズマリムさんが物議を醸すツイートをしました。要約すると彼女の運営元がなんらかの形で方針を変えて、彼女のキャラクターにテコ入れを行おうとしており、彼女はそれについて救難信号を発信したんです。


 この件について掘り下げようとは思わないんですが、俺はこの一連の流れに不穏な物を感じます。企業とVTuverの関係とは、果たしてどうあるべきなんでしょうか。何故、今回はこの様な形で対立する図式となってしまったのでしょう。


 まず、企業とは一般的に、生産・営利目的で事業を経営する経営体を指します。つまり、企業は基本的に営利目的で事業を展開するので、VTuberの事務所を運営している企業はVTuberの活動を通して利益を得る事を目的にしています。いわゆるキャラクタービジネスですね。

 キャラクタービジネスにはどういった効果があるかと言うと…


・企業、サービス、商品の認知促進

・商品の売上拡大

・差別化

・ブランディング、イメージアップ

・ターゲットとのコミュニケーション促進 

 ※幻冬舎メディアコンサルティングのコラムより抜粋させて頂きました


 といった効果があります。例えば、人気アニメのCMにそのアニメのキャラクターが起用されている事が多いですが、あれが正しくキャラクタービジネスです。(個人的にはキャラクターが勢揃いしてるのに、大人の事情で2人位しか喋らなくて不気味な印象を受ける。)

 上記の要素が一通り盛り込まれているのが分かると思います。


 しかしながら、既に人気のあるキャラクターとタイアップするには、色々な制約がある上に尋常ではないコストが掛かって来ます。

 そこで、企業によってはオリジナルキャラクターを用意する訳です。ちなみに、俺の最近のお気に入りマスコットはファミチキ先輩です。


 オリジナルキャラクターを売り出すメリットとしては、人気が出てグッズ展開した際の収益が全て懐に入る事、無期限・無制限に使用出来る事、契約が不要で、小規模から事業を開始できる事が上げられます。

 デメリットとしては、周知されるまで継続的にコストが掛かる事、当然ながら最初は知名度が全く無い事等が挙げられます。


 企業がVTuberの事務所を立ち上げて運営する場合も同様に、自社のオリジナルキャラクターとして活動させる事が目的であり、エンターテイメント要素も複合して、キャラクタービジネスとして収益に繋げていく訳です。


 しかしながら、メタい発言をするとVTuberが人気になるかどうかは、演者さんによる所も大きい訳です。宣伝広告も大切ですが、どれだけそのキャラクターに設定があろうとも、声やキャラクター性は演者さんに大きく依存してきます。これはなんとなく賛同頂けると思います。

 従来の企業マスコットはゆるキャラが主流であり、ゆるキャラはデザインのみの存在で意思を持ちません。しかしながら、VTuberは中の人の存在があり、意思を持って発言する訳です。


 初期のVTuberにはプロの声優さんを起用したり、既にYouTuberとして活動を行い、実績を持った人が起用されていたと思います。

 しかしながら、最近ではオーディション形式でアマチュアから起用する事も珍しくなく、シンデレラストーリーとしての側面も持つようになって来ました。


 では、そのシンデレラはどれだけ魔女の指示に従う事が出来るのでしょうか。


 バーチャルYouTuber業界は既に落ち着いた状態となり、ネットコンテンツの一つという枠に収まろうとしています。

 これに関して個人勢の俺としては、少し早いような気がしますが、当然の事であり、分かっていた事なんです。寧ろ、ここから伸びていく者が真の覇者だと思っています。


 ですが企業としてはそうも行きません。仕事でやっているので必死です。環境がどの様に変わろうとも、事業の一環である以上成果が必要になります。そして、成果の伴わない事業からは撤退します。


 どれだけの費用が掛かっているのかは分かりませんが、広告費や設備費、スタッフへの人件費、システムの開発や商業ライセンス費など、恐らく俺たちの想像以上に維持費が掛かっていると思います。


 どの程度の活躍がそれに見合う物なのか分かりませんが、企業が十分でないと判断した場合は、求める水準に至るように色々と画策します。その最中に、演者さんの意見や主張はどの程度反映されるのでしょうか。


 例えば、声優さんがアニメの脚本に対して口出しする権利があるかと問われれば、その権利は無いと思います。

 それと同様に、演者さんがキャラクターの活動方針や企画に対して口出しすることは出来ないと思います。この場合、意見する事が出来ても、それが反映されるとは限らないという事です。


 申し訳ないのですが、雇われている以上はパワーバランスが明白です。何らかの契約によって演者さんが雇用されて、報酬を得ている以上は、従わざるを得ないでしょう。もしくは辞めるしかないです。


 ですが企業としても、演者さんと対立して得をする事は何一つありません。演者さんの精神状態は何よりも注意して管理するべきですし、場合によっては、企業のイメージ向上の為に始めた事業によって、消費者からの信頼を失う事になります。


 そもそも、企業はどの様な分野でも雇っている人間を蔑ろにしちゃ駄目なんです。雇われている側も従わなければなりませんが、逆に言えば企業は雇っている者が不満を持たず従うようにマネジメントするべきであり、運営元が演者さんからの信頼を失った結果として、この様な事態に陥った訳です。トップダウンによって当事者の意見や考えを無視する体制が浮き彫りになったんですね。


 ですが、企業は法的にもコンプライアンス的にも問題の無い形で、権限を持った者の意思によってどうするか決定したんです。この決定において、ファンや演者さんを蔑ろにしていると批判する事は出来ても、法的な手段に訴える事は出来ません


 結果的にファンを悲しませてしまった以上、問題があったとは思うんですが、この様な形で対立することが無ければ成功した可能性もあるワケで、企業がやろうとした事が正しかったのかどうかはもう分かりません。ですが、事業としては当然のあり方です。何よりも優先するべきは収益であり、それが企業のあるべき姿だからです。


 むしろ、アズマリムさんが何らかの形で法的措置を受ける可能性すらあります。秘匿されるべき企画内容を公の場に流出させた事になり、企業のイメージを損ないました。どの様な契約が結ばれているかは分かりませんが、その契約に違反している可能性もあります。

 心苦しいですが、現実の世界の世知辛さから逃れることは出来ないんです。この辺の措置に関しても、俺達が企業の決定する事に対して口出しすることは出来ません。


 まぁ、俺達にも何かしら出来る事があるかも知れません。法的措置を取った場合、企業のイメージが著しく損なわれると思うので、割と穏便に済むんじゃないかなぁとは思ってますが。とりあえず落ち着いて動向を伺うべきでしょう。


 さて、今回のトラブルで問題になってくるのは、キャラクターと魂の結び付きに関する、最近になって新たに登場した道徳的な価値観についてです。


 法でも条例でも社内規則でも定義されていない何かで、尚且つ道徳的な価値観が確かに存在し、我々の中に育まれています。ですが、運営している人間にはその様なものが理解できていたでしょうか。


 この界隈はとても感受性が豊かで、心優しい人達が集まっていると思います。その優しさは誰かがどこかの利益の為に割を食う様な、「世知辛さ」を寄せ付けません

 我々はそういったものが幅を利かせている世界から隔絶された、ある種の理想郷を作ろうとしています。日常的にネットに触れている若い世代はそういう社会を望んでいるんです。

 だからこそ、こういう出来事に敏感であり、企業の機械的な判断に対して、残酷さすら覚えてしまう訳です。


 VTuberはただのキャラクターではなく、意志を持っていて、性格が有り、人として平等に与えられた権利を持っている。我々同業者やファンはVTuberを生きた存在として捉えています。


 しかしながら、企業サイドはあくまでお金の掛かるキャラクターとして捉えています。事業の一環であり、商業戦略の一部として捉えています。


 俺はこの考え方についてお互いに理解し合い、誰もが適切であると認められる関係を構築していくべきだと思います。


 企業系VTuberは在籍する企業の利益に貢献するべきだと思いますし、企業は抱えているVTuberを大切に扱う事がイメージアップに繋がる事を理解するべきです。

 確かにVTuberの演者は雇われている側ですが、最前線でキャラクタービジネスを展開している存在であり、ファンを獲得する最も重要な鍵となります。

 企画においても演者を交えて発案するべきであり、ファンが心待ちにしているのはキャラクターが企画に対して楽しく取り組んでいる姿なんです。


 不遜な姿勢でプロデュースを行っても、成功する環境ではないと思います。ファンは何よりも、企業と企業系VTuberの良好な関係を望んでいます。自由に楽しく頑張っているんだなぁと思いたいわけで、本音を言えば赤字だろうが頑張って活動して欲しいんです。掴むべきは札束よりファンの心なんですよ。まぁ、俺が経営者なら逆ですが。


 最終的にどう利益に繋げるかはさておいて、先駆者は利益よりもエンターテイメント性を重視して活動していたのではないでしょうか。

 それが現在になって、ようやく利益に繋がる案件が生まれてきた訳です。先人に習い、まずは利益よりも人気を重視するべきですし、それを焦らせるのもまたお門違いです。


   じゃあ、お前が中に入ってファンを集めてみろ  とすら思います。逆に面白そう。


 結果的にファンへのアプローチの仕方が迷走しているのが問題なのであり、演者は少ないチャンスを生かして頑張ってると思います。企画の見通しの甘さを演者に押し付けちゃいけないと思いますよ。というか、地道に活動を続ける以外の成功例ってございましたっけ。あっ…。


 なににせよ、企業は収益に繋げるという目的が先行しすぎた結果、根本的なやり方を間違えています。覚えられないくらいデビューさせて後から間引きするんじゃなく、お抱えのVTuberを手塩にかけて育てて、地道にファンを獲得していくのが正しいやり方なんですよ。いや、俺が正しいと思うやり方なのであって、俺が企業としてVTuber事業を展開するならそうするっていう話ですが。


 実際、委員長の登場から素人の面白い人を発掘しよう!という動きが盛んになっている気がしてなりません。焦りすぎだと思いますし、開幕からファンや演者さんを蔑ろにしていた節があります。


 今回のアズマリムさんの一件や、その他の企業系VTuberの件に関しても、大人の事情を嫌う者たちにそれをチラつかせた事が原因だと思うので、企業と企業VTuberの関係はもっと親密で温情に満ち溢れた、優しい世界に準拠するものであったほうが受け入れられやすいと思います。



 そういや俺もそろそろ一山当てたいんすけど……。



 という訳で、企業VTuberと企業の関係について思うことでした。



 


 


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